今回紹介するのは
光の神ルーの妻
ブイ
です。
ケルト神話に興味がある人はぜひ一読してみてください。
ブイとは?
ブイはケルト神話の女神。
アイルランド・スコットランドにおける女神だが、種族自体は不明。
ただ、地母神であり、全ての神の母ともされる。
~ブイのプロフィール~
- 欧文表記: Bui
- 別名: ブア
- 夫: 光神ルー
- 種族: 不明
ブイ:光神ルーの4人の妻
トゥアハ・デ・ダナーン神族の王様である光神ルー。
彼には4人の妻がおり、それぞれ名前が記されているぐらいであるが、
- ブイ
- ナース
- エクタッホ
- エングリック
である。
ナースはルーの子供を産んでいるが、ブイ自身は子供を設けたという神話はないとのこと。
その中でブイは,ボイン川の流域にある「ノウス」に住み、そこに墓も作られたという。
このボイン川はアイルランド神話においてはかなり重要で、女神ボアーンの川でもあります。
現実世界におけるブイの名残
実際、神話において彼女が住んでいたといわれているノウスには、墳丘遺跡である「ノクバ(Cnogba)」、「ブルーナ・ボーニャ(BruignaBóinne)」があります。
ここはブイとエングレックが記念として奉られているとのこと。
実際にブイという女王なり、有力な権力者の女性がいて、このボイン川付近の神様として神格化された説がある。その時の遺跡がこの「ノクバ」なのかもしれない。
実際、アイルランド神話に組み込まれる前の地元の神としてのブイは「豊作をもたらす大地の女神」であったと言われている。
ブイ: 魔女「カリアッハベーラ」
ブイはケルトの冬の魔女「カリアッハベーラ」と同一視されることもある。
カリアッハベーラは古代アイルランド語で「青い妖婆」を意味しており、
青く醜い顔をしており、晩秋になり始めるころ、1本の杖を持って林や森、公園を歩き回る。
杖が木々に触れると木の葉が舞い落ちてしまう。
また、冬の間に日差しを暗くし、雪を運んで来るのもこの魔女の仕業。
春になるごろに石になり、秋のハロウィンになると復活する。
復活した時、美しい夏の乙女へと転生し、草花に新しい息吹を吹き込む。
この魔女の側面を持つときのブイは「マリック地方の妖精の丘の女王」であり、
氷を司る力を持ち、動物たちを使い魔とする代わりに育てて養う。
そして、漁師たちから動物たちを守護する役目を持つ
ブイとカリアッハベーラとの共通点
一見すると、そこまで共通点はないように感じられる。
ただ、彼女たちの共通点はそのルーツにあるといわれる。
スコットランドでは、カリアッハベーラは丘と谷を創るハンマーを持ち、全ての神の母とされる。
スコットランドでは、カリアッハベーラは丘と谷を創るハンマーを持ち、全ての神の母とされる。
伝承のおいて彼女は、山を創ろうとして岩山をバスケット、ないしエプロン、もしくは籠などにいれて運んでいた。
その道中、大地を跨いだ時に謝って落としてしまい、ミースの巨大な岩山などができた。
そして、岩をぶちまけてベアラ半島、巨石遺跡など、アイルランド南西部を作成した。
また、その巨石遺跡が数多く点在する「ノクバ」にはブイのお墓がある。
このことから、アイルランドの一部を作った女神としてブイがカリアッハベーラの原型となった。
まとめ: ブイはこんな女神
今回はケルト神話の女神ブイについて紹介させていただきました。
エプロンの裾をまくって岩々を運ぶその姿。
命が惜しくなければ下から・・・・・・。
今回のまとめ
- ブイはケルト神話の女神
- 地母神であり、神々の母とされる
- トゥアハ・デ・ダナーン神族の王ルーの妻
- ボイン川流域のノクバに住んでいた
- 冬の魔女カリアッハベーラと同一視される
- アイルランド南西部を作り上げた
- エプロンの裾に石を入れて運んだ
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