今回紹介させていただくのは
巨人族の母神
ダムヌ
です。
ケルト神話に興味がある方はぜひ一読してみてください。
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ケルト神話のダムヌとは?
ダムヌはケルト神話におけるフォモール族という種族の母です。
このフォモール族はケルト神話の主人公でもあるトゥアハ・デ・ダナーン神族のライバルとされています。
~ ダムヌのプロフィール ~
- 名前の意味: 深み
- 欧文表記: Domnu
- 種族: フォモール族
- 出典: 来寇の書(諸説あり)
フォモール族
牛や馬など獣のような頭部を持つ蛮族として描かれており、闇と悪意の種族であるとされることが多い。
海底の異界に住んでいる種族でもあり、光が届かない深海と考えれば、闇の種族というのも納得。
また、トゥアハ・デ・ダナーン神族とは約600年ぐらい争っています。
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ダムヌはケルト神話では最も古い女神?
アイルランドの神話ではその始まりを描く「来寇の書(らいこうのしょ)」があります。
その書物では「4000年以上前にアイルランドの大地が大洪水で一掃されてから、民族間の島の統治権を巡る争い」が記載されています。
その神話において、フォモール族は洪水の発生後の比較的早い時期からアイルランドの周辺地域で生活していました。
つまり、トゥアハ・デ・ダナーン神族が登場する以前にフォモール族がいたということになります。
このことから、ダムヌがダナ―ン神族の母であるダヌよりもかなり古い女神であることが伺えます。
恐らく、アイルランドにケルト人が入植する前から、母神として信仰されていた女神と考えられています。
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ダムヌの子供「フォモール族」
そもそも、このフォモール族とは何なのか?
かなり有力な説として考えられているのが「ヴァイキング」です。
ヴァイキング
アイルランド本当を襲撃しては略奪を繰り返していた、アイルランド周辺の島々に住んでいた実在する民族。
2本の角をかたどった兜をかぶり、斧などを用いて戦っていたイメージは強い。
この民族を神話上の敵として「神々と争う巨人族」としたという説。
フォモールの意味は「海の下」であり、フォモール族の王バロールは「海の王」と呼ばれていました。
こういったところから、フォモール族がヴァイキングという説が強いです。
女神ダムヌの血縁関係
アイルランドの神話においてダムヌはダヌに比べ、かなりマイナーな女神です。
そのせいか、神話にも名前が載っていることは多くありません。
彼女の直接的な子供はフォモール族の王「インデッヒ」であるということは分かっています。
~フォモール族の王は「バロール」?~
トゥアハ・デ・ダナーン神話において、フォモール族の王は「魔眼の持ち主:バロール」であることが多い。
だが、神話ではフォモール族は2人の王を選んだ「2人体制」が敷かれていたという記述がある。
その二人が「バロール」と「インデッヒ」である。
インデッヒは「フィル・ボルグ族」と「フォモール族」との混血であり、剛力で知られている。
有名なのは、「第二次モイトゥラの戦い」において、トゥアハ・デ・ダナーン神族の戦の神:オグマを倒している。
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まとめ: ダムヌはこんな女神様
今回は神話の敵の産みの親でもある女神ダムヌについて紹介させていただきました。
ヴァイキングって実はそこまで略奪をすることはなく、普通に農耕や漁業で生活していたという証拠も沢山あります。
ただ、航海術に関しては優れていたと考えられています。
というわけで今回のまとめ
- ダムヌはフォモール族の母
- アイルランドの神話においてはかなり古い女神?
- フォモール族はヴァイキングがモデル?
- マイナーな女神で、神話に名前がほとんど現れない