今回紹介させていただくのは
移り気な絶世美女な花嫁
ブロダイウェズ
です。
ケルト神話に興味がある方はぜひ一読してみてください。
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ケルト神話のブロダイウェズとは?
ブロダイウェズはウェールズ神話のマビノギオンの「マビノギ四枝」の4番目の物語に登場する女神。
女神というよりかは妖精のようなもので、ナラの木、エニシダなど様々な花を集めて作られた絶世の美女。
~ブロダイウェズのプロフィール~
- 名前の意味: 花のような顔
- 欧文表記: Blodeuwedd
- 別名: Blodeuedd
- 出典: マビノギオン
マビノギ四枝
様々なウェールズ神話をまとめて再編された「マビノギオン」の中の一つ。
神話的な価値が最も高い4つの物語が収録されており、ウェールズ人の宗教的価値観も明らかになる物語として有名です。
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ブロダイウェズは作られた花嫁
ブロダイウェズはウェールズ神話というよりも、ケルト神話においてかなり珍しい女神です。
理由は、ブロダイウェズが人工的に作られた花嫁だからです。
元は、スェウ・スァウ・ゲフェス(以下スェウ)という青年が、母親のアリアンロッドから疎まれ、とある呪いを課せられたことに始まります。
それが「いかなる人種の妻をめとることもできない」という呪いです。
このことを案じたスェウの伯父のグウィディオンがグウィネッズ王マースと協力し、様々な花を集めました。
その集めた花を使って、呪いに引っ掛からない花嫁、「人間が駄目なら花で出来た花嫁」、ブロダイウェズを生み出したんです。
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ブロダイウェズの浮気と裏切り
ブロダイウェズはスェウと結婚しました。
そんな彼女の容貌は花のように美しく可憐であったが、貞淑さが不足していました。要は浮気性。
そんな彼女は不倫からの夫を殺すという、火曜サスペンス劇場並みの騒動を起こします。
~浮気と殺害~
花のように美しく、花のように移り気なブロダイウェズはグロヌウという男と不倫した。
そして、夫スェウを殺害する計画を考えた。
というのも、スェウは
「入浴用の大釜の縁と、雄鹿の背にそれぞれ足を掛けた状態で、特定の条件の下で作られた槍で突かれない限り死ぬことはない」
というほぼ不死身の体の持ち主であったからである。
そこで、ブロダイウェズは夫を言いくるめてその条件を聞き出した。
そして、グロヌウと共に実行に移し、上の条件の下スェウを殺害したのであった。
片足を大釜の縁において、もう片足を雄鹿の背に掛けて、特定の条件で作られた槍で刺さないと死なない・・・・。
なんでこんな経緯になったのかは気になるところですが、神話の一言で済まされてしまうのが怖いところ。
恐らくちゃんとした理由はあります。
夫の殺害の報い
夫のスェウを殺害したと喜んでいた二人であった。
だが、夫は実は死んでおらず、鷲に姿を変えて生き延びていた。
そのことを知っていた伯父のグウィディオンは彼を探し出し、人間の姿に戻しました。
当然、スェウは二人に復讐をしました。
- グロヌウを槍で貫いて殺害
- ブロダイウェズは梟の姿に変える
梟は昼間に行動せず、夜に行動する。
さらに、鳥に嫌われて追いかけられることもあるので、グウィネッズでは梟を「ブロダイウェズ」と呼ぶこともあるそうです。
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まとめ: ブロダイウェズはこんな女神様
今回はケルト神話における女神、ブロダイウェズについて紹介せていただきました。
造られた花嫁ってフランケンシュタインを想像しました。違ったかな?
インド神話にもすごい神はいましたが、このスェウを殺せる条件もどうしてこうなるの?ってなりますね・・・・。
というわけで今回のまとめ
- ブロダイウェズはケルト神話の女神
- 名前には「花のような顔」という意味を持つ
- 呪いをかけられたスェウの為に作られた人工女神
- 花のように美しく花のように移り気(浮気性)
- グロヌウと浮気をし、夫を殺害しようとした
- 夫は難を逃れ、復讐で梟に姿を変えられた