今回お話するのは
家族殺しの大罪人
ガヘリス
です。
地味であろうが、負けばかりでも、よき忠臣なのはなんか心に来ますね。
ガヘリスとは?
ガヘリスはアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
戦争の武勲よりも、騎士道にふさわしくないような活躍が目立つ騎士でもあります。
~ガヘリスのプロフィール~
- 欧文表記: Gaheris
- 兄弟: ガウェイン兄弟
- 母親: マーゴース
- 初登場: キャクストン版第3巻4章
物語では
- アーサー王の即位と欧州統一
- 円卓の騎士の冒険とロマンス
- アーサー王の死
などで活躍しています。
ガヘリス: ガウェイン4兄弟の一人
ガウェイン4兄弟はアーサー王の親族マーゴースの子供たちであり、アーサー王の甥っ子たちに当たります。
- ガウェイン
- アグラヴェイン
- ガレス
- ガヘリス
の4人の円卓の騎士ですが、「アーサー王の死」においてガレス以外は憎まれ役で、いい扱いではありません。
ガヘリス: 母親を殺害
ガヘリスは自分の母親を殺害するという罪を犯しています。
しかし、元々ガウェイン兄弟は違う人間を殺そうとしていたのですが、ガヘリスは母親を殺害してしまったのです。
母親マーゴースは「ラモラック」という騎士と肉体関係にあった。
このラモラックという騎士は「ペリノ―王」の息子であり、このペリノ―王はガウェイン兄弟の父親「ロット王」をブリタニア平定戦争の際に殺害した男です。
彼らにとって「自分の父親を殺害した男の息子が母と一緒に寝ている」というのは、到底許されることではありませんでした。
そこで、母親マーゴースとラモラックが寝室で一緒に寝ている時に、ラモラックを殺害する計画を立てました。
ですが、ガヘリスは兄弟が乗り込むよりも早く寝室に乱入し、母親の首を切り落として殺害してしまいました。
憎き仇敵の息子と寝ている母親を許したくなかったのか・・・・・。
ラモラックはその時見逃されましたが、後にガレスを除くガウェイン兄弟とモードレッドに殺害されています。
ガヘリス: ランスロットを敬愛
ガヘリスは「騎士道にふさわしくない活躍」とは言いましたが、少なくとも「騎士道がない」わけではありません。
彼とガヘリスは騎士ランスロットを敬愛していて、
「ランスロットとグィネヴィア王妃の不倫を暴いて、失脚させよう」
という計画をアグラヴェインとモードレッドから持ち掛けられた時、きっぱりと参加を断るほどです。
ちなみにこの計画にガウェイン兄弟はアグラヴェインのみ参加し、それ以外の兄弟は義理や敬愛の念から誰も参加はしていません。
ガヘリス: ランスロットの虐殺
先ほどの不倫の告発自体は、多大な犠牲を払いつつも成功しました。
そして、グィネヴィア王妃は火あぶりの刑に処されることになりました。
グィネヴィア王妃の死刑の日、ガヘリスは兄弟のガレスと一緒に刑場にいた。
彼らは当然「ランスロットは王妃を救いに来る」と予想していましたが、王の命令には逆らえず、命令に従っているということを「非武装で立ち会う」ことで示していました。
ランスロットは仲間を連れて刑場に乱入し、グィネヴィア王妃を救いました。
ただ、この時彼らは刑場にいた非武装のガヘリスとガレスの二人とも殺害してしまった。
騎士であっても非武装の人間を殺害することは到底許されることではなく、3人の兄弟を殺害された長男のガウェインはランスロットと完全に対立することに。
この事件がきっかけで、円卓の騎士の崩壊は決定的となりました。
まとめ: ガヘリスはこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の一人ガヘリスについて紹介させていただきました。
自分の母親を理由があるとはいえ殺害する・・・・。
自分にそんなことが出来るのかといわれたら・・・・・絶対に無理ですね。
という訳で今回のまとめ
- ガヘリスは円卓の騎士の一人
- ガウェイン4兄弟の一人
- 母親が父を殺した男の息子と肉体関係にあった
- 自分の母を殺害した
- ランスロットを敬愛していた
- グィネヴィア王妃の死刑場に非武装で立ち会い、王妃を救出に来たランスロット達にガヘリスと共に殺害された
コメント