今回紹介させていただくのは
神の運命を変えた女神
エフニャ
です。
ケルト神話に興味がある方はぜひ一読してみてください。
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ケルト神話のエフニャとは?
エフニャはケルト神話における女神さまの一人です。
彼女はケルト神話の主人公側の女神・・・・ではなく、その敵対する勢力の女神です。
~エフニャのプロフィール~
- 欧文表記: Eithne
- 別訳1: エフネ
- 別訳2: エスニャ
- 別訳3: エスリン
- 種族: フォモール族
文献が少ない
エフニャの物語は「民間伝承」でしか記されておらず、その発見は19世紀という。
外見は「絶世の美少女」としか伝えられていません。
さらには、その役割は神々の運命を変えたほど重要なものでしたが、文字で記されていないという・・・・・。
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父から嫌われたエフニャ
女神エフニャは実の父親から邪魔な存在と認識されていました。
というのも、トゥアハ・デ・ダナーン神族という、ケルト神話の主人公たちと敵対している「フォモール族」の王であるバロール。
この王は見るだけで相手に死をもたらす「魔眼」の持ち主であり、強力な王でした。
しかし、そんな王は「自身の孫に殺される」という予言を受けていたんです。
そして、自分には一人娘の「エフニャ」がいます。
だとすれば、娘であっても自分の命を脅かす要因になるので邪魔でしかありませんでした。
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出会いがないように幽閉された女神
とはいえ、親としての良心なのか娘を殺すことはできませんでした。
そこで、「エフニャが他の男と交わらないようにすればいい」と考え、幽閉することに決めました。
~エフニャの幽閉~
アイルランド北方にある孤島「トリ―島」。
バロールはその島に塔を建設し、そこにエフニャを幽閉した。
彼女の身の回りを世話する召使は「全て女性」で固め、男は自分を含めて誰一人として目にさせないようにした。
当然、召使の女性たちにも「男に関する話をさせない」よう徹底した。
こうすることで、エフニャは「この世には男という生き物は存在しない」とさせ、孫を産ませないように徹底した。
権力者であっても、死は恐ろしく、それを回避する為なら自分の娘であってもここまですることができる、というのを改めて再確認できますね。
エフニャと青年の出会いと夜這い
ですが、そんなバロール王の目論見を打ち崩した人がいます。
それが、ダーナ神族の青年でもある「キアン」でした。
~キアンとエフニャの出会い~
ダ―ン神族の青年キアンは、バロールに魔法の牛を盗まれたことを恨んでいた。
彼は復讐の機会を伺っており、バロールの予言のことを知り、エフニャに夜這いを掛けることを決意した。
キアンは魔女の力を借りて孤島に接近し、女性に変装して塔に忍び込んだ。
そこで、男性のことを知らないので男に免疫がないエフニャをたぶらかし、交わって子供を妊娠させた。
そして、3人の子供が生まれたが、バロールはその子供を皆殺しにしようとした。
ただ、一人が生き残り、この赤ん坊が後にバロールを殺害する光の神「ルー」となっていく。
絶世の無知なる美少女をたぶらかし、オセッセするとはうらやま・・・・・けしからんですね。
とはいえ、父バロールも迷いもせず孫を殺しにかかるのも恐ろしいところ。
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まとめ: エフニャはこんな女神様
今回は神の運命を変える幽閉された女神エフニャについて紹介させていただきました。
絶世の美少女で男について何も知らないとか・・・・・・。簡単に騙せそう。
というわけで今回のまとめ
- エフニャはケルト神話における女神
- トゥアハ・デ・ダナーン神族の敵の王の一人娘
- 父が孫を恐れて、娘を塔に幽閉
- 男については存在すら知らなかった
- 復讐を誓った神族の青年キアンが塔に侵入
- エフニャを騙して3人の子供をもうけた
- 2人は殺害されたが、1人は光の神ルーとなった