今回お話するのは
アーサー王を倒した騎士
ペリノ―王
です。
ペリノ―王とは?
ペリノ―王はアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
ラモラックやアグロヴァル、パーシヴァルやトーといった騎士の父親にあたる。(女好きであった為、全員母親は違う)
~ペリノ―王のプロフィール~
- 欧文表記: King Pellinore
- 別表記: ペリノア王
- 異名1: 吼える怪獣の探究者
- 異名2: 奇態な獣を連れた騎士
- 初登場: キャクストン版第1巻11章
- アーサー王の即位と欧州統一
などに登場しています。
アーサー王を打ち破った
ペリノ―王の初登場は「唸る獣を追い求める騎士」としてであった。
何故アーサー王と戦う羽目になったのか?それはある意味アーサー王のたった一言が原因である。
~マーリンがいなければ・・・~
ペリノ―王は「唸る獣」を追いかけていた老練の騎士であった。
その道中、若きアーサー王が通りすがった時に馬を彼に譲ったが、その際
「あなたは王の馬に乗るにふさわしい人物なのか」
と問われ、それを証明する為に泉のほとりにテントを張った。
そして、その近くを通る騎士に片っ端から決闘を挑んでは死傷を繰り返した。
そのことを知ったアーサー王は円卓の騎士を何度も派遣した。
グリフレットを派遣するも敗北し重傷を負わされてしまい、遂にアーサー王本人がペリノ―王に戦いを挑んだ。
しかし、挑んだ馬上戦においてアーサー王は破れてしまった。
だが、敗北を認めることが出来ないアーサー王はエクスカリバーを抜き、ペリノ―王に仕掛けた瞬間に剣が砕けてしまった。
ペリノ―王の武勇を認めず、剣を自分の為に使おうとしたことが原因である。
意気消沈したアーサー王は2度目の敗北となり、首を刎ねられかけた。
その瞬間にマーリンが乱入し、魔術でペリノ―王を眠らせ、アーサー王は命を取り留めたのであった。
この後、ペリノ―王は首を刎ねかけた男がブリテン王であることを知り、自らの行いを反省。
冒険を中断してアーサー王に尽くすことで今までの非礼を詫びようと決意した。
この「唸る野獣」を追いかける冒険はパロミデスが引き継いだ。
アーサー王との共闘
アーサー王との決闘の後、ブリタニア平定戦争においてペリノ―王はアーサー王側で参加。
ブリテン諸国を統一するために北ウェールズのリエンス王とロット王と戦った。
戦争の中でペリノ―王は見事ロット王を打ち破り、武勲をあげた。
だが、打ち倒したロット王は円卓の騎士「ガウェイン」の父親であり、彼らの恨みを買うことになった。
そして、この戦いから10年後に暗殺されて命を落とした。
ただ、この末路はある意味定められており、彼のある行動が原因で引き起こされたといってもいい。
騎士道に反したペリノ―王の末路
「この世に彼より偉大な騎士は存在しない」とマーリンに言われたペリノ―王。
そんな偉大な騎士の問題点は「一つのことに夢中になりすぎてしまう(軽率な行動が多い)」ことであった。
こういった行動が彼の結末に繋がった。
~見捨てた乙女は・・・~
ある冒険の時逃げる騎士を追いかけていたが、その途中で乙女に助けを求められた。
乙女の傍には重傷を負った騎士がおり、ペリノ―王に騎士を助けてほしいと懇願。
しかし、先を急ぐあまり騎士道に反して無視して先に進んでしまったのであった。
重傷を負った騎士は死亡してしまい、乙女も悲しみのあまり自殺してしまったのであった。
ペリノ―王を恨んだ乙女は死の間際
「最も助けが必要な時、誰からも助けてもらえなくなる」
という呪いを掛けた。
そして、騎士道に反したペリノ―王はこの呪いの通りガウェインの待ち伏せによって殺されてしまった。
実はこの時見捨てた乙女は、彼が一夜を共にした女性の娘であり、実の娘を見殺しにしたことになる。
このことを後にマーリンによって聞かされたペリノ―王は酷く悔いたという。
ちなみに、この冒険でペリノ―王はニミュエという乙女を救ったが、彼女は後にマーリンを監禁するという。
この冒険は「マーリンがペリノ―王の性格を矯正する為に与えた試練」であり、彼はこの試練に失敗してしまったのである。
まとめ: ペリノ―王はこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の一人ペリノ―王について紹介させていただきました。
が知らなかったとはいえ、自分の娘を見捨てたなんて悲しすぎますね。
また、殺した相手の息子に復讐されて殺されるのも運命のいたずらとしか言えないですね・・・。
という訳で今回のまとめ
- ペリノ―王は円卓の騎士の1人
- アーサー王の問いを証明する為に騎士を打ち負かしていた
- アーサー王を2度打ち負かしている
- ブリタニア平定戦争でロット王を打ち負かしている
- 自分の娘と知らず、見殺しにして呪われる
- ロット王殺害の10年後にその息子ガウェインに殺害される
- 子供がいるが全員母親は別
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