今回お話するのは
獅子を従えし騎士
ユーウェイン
です。
ユーウェインとは?
ユーウェインはアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
歴史上に実在した「ウリエンス王の息子がモデルとなった騎士」と言われています。
~ユーウェインのプロフィール~
- 欧文表記1: Ywain
- 欧文表記2: Uwain
- 別表記1: イウェイン、オワイン、イーヴァン、イヴァンetc….
- 異名: 獅子の騎士、獅子を連れた騎士
- 初登場: キャクストン版第1巻11章
- アーサー王の即位と欧州統一
- 円卓の騎士の冒険とロマンス
- 聖杯探索
などに登場しています。
ユーウェイン: モルガンの子供
円卓の騎士ユーウェインは他の騎士に比べ、特別強いわけではありません。
ただ、自分の力を認識し、誰に勝てるのか?誰に負けるのか?といった状況分析力があります。
その冷静さと、自分よりも強い騎士へ挑戦するという勇気を兼ね備えたのがユーウェインという騎士です。
ただ、そんな彼の母親はアーサー王の異父姉であり、敵であるモリガンの息子です。
そんな母親のせいで、かなり苦労をしていることも有名。
ユーウェイン: 宮廷の追放からの冒険
ユーウェインの母モリガンは、アーサー王を殺害し、その王位を奪い取ろうとしていました。
そんなある日、彼女は「着用した人間を焼き殺す呪いがかかったマント」をアーサー王に贈りました。
当然アーサー王は激怒し、彼女の息子であるユーウェインに対して
「あの魔女の息子は信用ならない」
と宮廷から追放されてしまいました。
追放されたユーウェインが心配で追いかけてきた
- ガウェイン
- マーハウス
達と共に放浪をするように。
その放浪の道中で乙女の依頼を受け、2人の悪の騎士と5時間にも及ぶ死闘の末、討伐をしている。
その後、疑いは晴れてアーサー王の元に帰還。
その後も冒険を繰り返すが、最後はカムランの戦いでモードレッドと戦い、戦死しています。
彼の最期は
- 聖杯探索で正体を隠してガウェインと戦い、死亡
- カムランの戦いでモードレッドと戦い、死亡
といった感じで2つあるといいます。
とはいえ、彼には同名の兄弟がいたり、そもそもこの物語は「死んだ人間がその後普通に生きている」といったことも起きています。
あまり不思議なことではないのでしょう。
ユーウェイン: 「イヴァンまたは獅子の騎士」の主人公
この騎士が主人公の詩物語があります。
それが「獅子を連れた騎士」という異名を持つようになった物語「イヴァンまたは獅子の騎士」という物語です。
~獅子の騎士~
ユーウェインはブロセリアンドにおいて黒騎士と決闘を行い殺害。
ユーウェインはこの殺害した騎士の妻ロディーヌに恋をしてしまった。
ただ、ロディーヌにとって亡き夫の仇のユーウェイン、彼の愛は受け入れることはできなかった。
だが、ロディーヌの妹のリュネットの巧妙な説得で、ユーウェインは結婚を果たすことが出来た。
結婚後暫くは安泰な新婚生活を送っていたが、また悲劇が発生した。
ユーウェインはガウェインの説得により、再び冒険の旅に。
その際、妻に対し
「必ず1年以内に戻ります」
と約束したが、守ることが出来なかった。
約束を破った夫に対し妻は大激怒し、ユーウェインを拒否してしまったのであった。
このことに嘆き悲しんでしまったユーウェインは、再びあてのない旅に出ていくのであった。
とはいえ、その後リュネットの説得で怒りを解いてもらい、また妻と生活を送ることが出来ました。
ライオンの騎士として
ユーウェインがロディーヌとの約束を守れず、再び旅を行っていた時です。
ドラゴン(大蛇という話もある)と戦っているライオンを目撃。
ライオンに加勢した所、恩義を感じた獅子が常に付きまとうようになった。
この出来事を経て、「獅子の騎士」と呼ばれるようになった。
その後、妻を裏切ったユーウェインを連れてきたとして、処刑されかけていたリュネットを助けたりしています。
さらに、窮地に陥っていたガウェインを助けたりした功績や、リュネットの口添えもあってロディーヌに再び許してもらっています。
まとめ: ユーウェインはこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の一人ユーウェインについて紹介させていただきました。
妻との約束を守らないとえげつないことになるという、典型的なお約束で好きです。
という訳で今回のまとめ
- ユーウェインは円卓の騎士の1人
- アーサー王の敵モリガンの息子
- 母親のせいで宮廷を追い出されたりしている
- 最後はガウェインと戦い死亡したり、モードレッドと戦い死亡する
- 「イヴァンまたは獅子の騎士」という物語の主人公
- 倒した騎士の妻と結婚する
- 結婚後、冒険で約束を破ってしまい妻に拒否される(後に許される)
- 冒険の途中で獅子を助けたことで「獅子の騎士」と呼ばれる
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