今回紹介するのは
愛の神の妻
ラティ
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
インド神話のラティとは?
ラティは「プラーナ時代」以降における女神さまの一人です。
とある言葉が擬人化された女神でもあります。
~ラティのプロフィール~
- 名前の意味: 「愛」「快楽」「喜び」
- 夫: カシュヤバ
- ヴァ―ハナ(乗り物): オウム
- 出典: クマ―ラ・プラーナ
ラティの誕生経緯
ラティという名前には「愛」や「快楽」といった意味があります。
その言葉からラティという女神が生れたと言われています。
彼女は絶世の美女しかいないと言われているアプサラスのように美しく、性的な興奮や喜びを体現しています。
ラティは愛の神カーマの妻
ラティは愛の神カーマの妻であり、破壊神シヴァがパールヴァティと結婚するまでの物語に登場しています。
ですが、その物語は少し悲しい物語です。
~愛の神カーマと破壊神シヴァ~
神々はターラカという悪魔に苦しめられていた。
このターラカを倒せるのはシヴァの息子のみと予言されていたが、シヴァはパールヴァティには興味を示さず苦行に勤しんでいた。
そこでブラフマーは愛の神のカーマとその妻ラティを呼び寄せてこう命じた。
「シヴァとパールバティを結ばせるため、苦行にいそしむシヴァの恋情をかき立てよ」
苦行中のシヴァを発見したカーマは相手の心に愛情を植え付ける弓を引き絞った。
その瞬間、気配に察知したシヴァは苦行を邪魔されたことに怒り、第三の目から炎を発してカーマを焼き殺してしまった。
夫を亡くしてしまった悲しみから、妻のラティは後を追って自殺をしようとしたが
「シヴァとパールヴァティが結婚したあと、カーマは甦る」
と天から声がし、予言された。
元々、カーマはいたずら好きな性格であり、修行をするものを好きで邪魔することもあったみたいですぜ。
ラティの生まれ変わりと結婚
シヴァがパールヴァティと結婚した後に、声の予言通り、カーマは英雄クリシュナの息子プラデュムナとして生まれ変わりました。
同じ頃、ラティも人間の女性マーヤーヴァティーに生まれ変わりました。
そして二人は現世でまた再開し、前世と同じように結婚したのです。
めでたしめでたし。
インド神話はこんな感じで、神が地上の人間に姿を変え(化身)、そこから新しい物語が始まったりします。
今回の二人みたいに、複数の夫婦は人間に転生しても以前の関係に運命の様になります。
まとめ: ラティはこんな女神
今回は愛の神カーマの妻である女神ラティを紹介させていただきました。
恥ずかしながら、インド神話に興味を持つ前、とあるゲームでカーマを知ったので元々カーマは女性と思っていました。
という訳で今回のまとめ
- ラティはインド神話における女神
- 愛・喜びを意味する「ラティ」が擬人化された女神
- 外見は絶世の美女が多い精霊アプサラスと変わらない
- 愛の神カーマの妻
- カーマはシヴァに恋の弓矢を放とうとし、焼き殺された
- ラティは人間に転生後、カーマともう一度出会い結婚