【ラーマ王子】英雄物語「ラーマ―ヤナ」とその主人公の徹底解説!!

今回紹介するのは

英雄物語の主人公

ラーマ王子

です。

インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。

  1.  1ページ目: ラーマ王子
  2.  2ページ目: FGOのラーマ王子たち

となっています。

 

 

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 インド神話のラーマ王子とは?

 インド神話のラーマ王子とは?

ラーマ王子は英雄物語「ラーマ―ヤナ」における主人公の一人です。

維持神ヴィシュヌがラークシャサの王ラーヴァナを倒すため、人間に転生した姿です。

~ラーマ王子のプロフィール~

 

  • 別名: ラーム
  • 妻: シータ
  • 化身した神: ヴィシュヌ神
  • 兄弟: 4人
  • 出典: ラーマーヤナ

 

ラーマ王子は神?人間?

 

維持神ヴィシュヌが人間に転生したとあって、ラーマ王子はすさまじく強いです。

身体面では

  • 眉目秀麗な逞しき男性
  • 弓術に優れている
  • 力が非常に強い
  • 人間には引くこともできない「シヴァ神の強弓」を簡単に扱える
  • シヴァの弓を勢いの余りへし折ってしまう怪力

 

性格面では

 

  •  非常に穏やか
  •  他人の気持ちを思いやれる
  •  自分を犠牲にするのもいとわない
  •  王族という身分と一族の名誉を一番に考える
  •  時には冷酷な判断も

と、神に匹敵するほどの力や性格を持っています。

ですが、あくまでも人間です。

 

その証拠に、シータとの関係で疑心暗鬼になって最愛の妻を疑うという人間的な弱い一面もあります。

 

 

 

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ラーマ王子以外の兄弟も転生者?

ラーマ王子以外の兄弟も転生者?

ラーマ王子には腹違いの兄弟が3人います。

全員がヴィシュヌ神の転生者であると言われていますが、最もヴィシュヌ神の力を宿しているのはラーマ王子です。

 

大抵、こういうのは兄弟同士で王位巡る血みどろな・・・・と思われますが、彼ら兄弟仲はかなり良好でした。

兄弟が全員「ラーマが王となるべき人物」とさえ考えていたほどです。

特に第三王妃が産んだラクシュマとラーマ王子は仲が物凄くよく常に行動を共にしていたほどです。

 

 

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ラーマーヤナの基本情報

ラーマーヤナの基本情報

「ラーマーヤナ」はインドでは最も有名な二大叙事詩の1つ。

日本で言うところの「桃太郎」「一寸法師」ぐらい、知らない人はいないと言えるほどのものです。

 

古代インドの神話や伝説など、様々な要素が組み込まれています。

~ ラーマ―ヤナ ~

  • 成立年: 紀元前3世紀
  • 編集者: ヴァ―ルミーキ
  • 言語: サンスクリット語
  • 巻数: 全七巻
  • 総行数: 約48000行(聖書並み)

サイドストーリーといったものもありますが、本筋の物語は一本筋と分かりやすく、

ラーマ王子の誕生から少年時代

シータ王女との結婚と受難の日々

シータの誘拐と奪還のための冒険と戦争

シータ奪還と敵との最終決戦

妻との別れ

といった王道の中の王道ストーリーを描いた作品となっています。

 

 

ラーマーヤナの物語紹介

ラーマーヤナの物語紹介

ラーマーヤナの物凄い細かい解説はなかなか大変なので、重要そうな部分をかいつまんで紹介させていただきます。

  1.  結婚からの追放
  2.  シータの誘拐
  3.  ハヌマーンのシータ発見
  4.  シータ巡る種族間の大戦争
  5.  シータの奪還と疑惑
  6.  永遠の別れ

 

 

1: 結婚からの追放

1: 結婚からの追放

まず、1番目の大事な点は「ラーマとシータの婚姻」と誘拐された経緯です。

 

~ラーマの婚姻と追放~

 

悪の種族ラークシャサの王「ラーヴァナ」を打ち倒すため、ラーマに化身したヴィシュヌ神。

 

ラーマは文武両道、眉目秀麗の逞しき王子に成長した。

ある日、ラーマは父のダシャラタ王と共に、ジャナカ王のもとに訪問し、この時、ジャナカ王の娘のシーターと出会った。

 

ラーマはシータの婿取りの儀式に参加し、そこで「シヴァ神の強弓を引く」という試練を受けた。

並に人間ではビクともしない弓だったが、ラーマ王子は軽々と引き絞り、さらには勢い余って2つにへし折ってしまった。

この試練を乗り越え、シータとラーマは婚姻を果たし、その後即位した。

 

だが、父の妃であるカイケーイーの侍女「マンタラ―」が、彼の兄弟の1人「バラタ王子」を即位させようと考えた。

そこで、カイケーイーが王に願い事を2つ叶えてもらえることを利用し、ラーマをダンダカの森に追放しようと仕向けた。

 

 

ラーマはその願いを快く受け入れ、シータと兄弟の1人「ラクシュマナ」を伴って宮殿を出発し、森に向かった。

父のダシャラタ王は悲しみの余り絶命した。

 

 

2: シータの誘拐

2: シータの誘拐

その後、国を追い出されたラーマたちはダンダカの森に向かっていきました。

そこで、物語の分岐点の一つのシータの誘拐が起きてしまいます。

 

~ シータの誘拐 ~

 

ダンダカの森にやってきたラーマは、そこで鳥の王ジャターユと親交を結んだ。

そして、森を徘徊していたラークシャサ族を追い払うなどしてあげた。

このことを恨んだラークシャサ族のシュールパナカーが、兄であるラークシャサ族の王「ラーヴァナ」にシータを誘拐するよう仕向けた。

 

 

そこで、魔術師が美しい黄金の鹿に化け、シータの周りで戯れさせた。

このことに驚いたシータは、ラーマとラクシュマナに鹿を捕まえてほしいとせがんだ。

 

2人が鹿を捕まえるためにシータから離れた隙に、ラーヴァナが誘拐に来た。

その場所にいた鳥の王ジャターユが止めに入ったが倒されてしまい、シータは誘拐されてしまった。

 

 

3: ハヌマーンのシータ発見

3: ハヌマーンのシータ発見

シータを誘拐されたラーマたちは、その後シータを探すための大冒険に出ます。

そこで出会ったのが、猿人のハヌマーンです。

 

~ハヌマーンの活躍~

 

ラーマと弟のラクシュマナが探索の旅にでました。

ですが、手掛かりが「猿(ヴァナラ族)の王を訪れよ」という助言のみ。

 

そこでヴァナラの国に向かい、ヴァナラ王「スグリーヴァ」と同盟を結びました。

ラーマに救われた恩を返すために、各地の猿を集結させ、全世界に捜索部隊を派遣した。

 

捜索は上手くいき、南方に向かった英雄ハヌマーンが、セイロン島にシータが幽閉されていました。

ハヌマーンは島に潜り込み、シータにラーマの使者であることを示し、いずれ必ず助け出すと約束しました。

(その時、ハヌマーンは発見されて捕まってしまいましたが、さらっと逃げ出している。)

 

 

4: シータ巡る種族間の大戦争

4: シータ巡る種族間の大戦争

ハヌマーンはシータを発見することが出来、ラーマは大軍を挙げてシータを奪還するための大戦争が起きます。

 

~シータ奪還の為の大戦争~

 

ラーマはシータ発見の報を受け非常に喜び、大量の兵士を挙げて救出作戦に乗り出した。

「ラーマ軍」と「神々」と「ヴァナラ軍」の3つの連合軍が、海を渡りシータが囚われている南の島に到達。

 

ラークシャサ族の軍隊を包囲し、長く激しい戦いの火蓋が切って落とされた。

戦いは激しさを増していき、ラークシャサ族の将軍「インドラジット」による被害が甚大なものとなった。

両軍の英雄や兵士が次々と倒れていったが、インドラジットの討伐が戦局を変えた。

 

戦いは連合軍の方に傾いていき、最後は「ラーマとラーヴァナの一騎打ち」で、ラーマが勝利したことで決着がついた。

 

 

5: シータの奪還と疑惑

5: シータの奪還と疑惑

多大な犠牲を払い、ラーマはシータ王女を何とか奪還することが出来ました。

ですが、そこである疑問が彼らを襲いました。それが「シータの貞操」です。

 

~シータへの疑問~

 

長い長い別れの果て、多大な犠牲を払い、愛すべきシータを救い出すことが出来たラーマ王子。

だが、性欲が強かったラークシャサに長い間監禁されていたこともあり、「シータの貞操」を疑ってしまい、妻にもう一度受け入れることを拒絶してしまった。

 

インドでは女性に対する貞操観念が特に強く、高い身分の者が、疑惑段階である不貞の妻を持つことは示しがつかないのが理由であった。

まして、ラーマは第一に王族の身分を考えるので、より疑惑に苦しむことになった。

 

そこで、シータは自分の身の潔白を示すために火の中に身を投じた。

この儀式で、やけどを一つも負わなかったシータはその身の貞節を証明。

ラーマは再び妻として迎え入れ、共に国に帰ることが出来た。

 

 

6: シータとの永遠の別れ

6: シータとの永遠の別れ

見事、シータ王女は自分の身の潔白を証明することが出来ました。

ですが、物語は思わぬ方向に向かって終わってしまいました。

 

~シータとの永遠の別れ~

 

国に凱旋し、王位に即位した後、国民は「シータ王女は不貞を働いた」と噂になってしまった。

その噂に苦しんだラーマはシータを王宮より追放してしまった。

 

シータは聖者ヴァ―ルミーキの元で暮らし、そこで2人の子供を産んだ。

その後、ラーマがシータに対してもう一度、身の潔白の証明を行うように申し入れた。

 

シータは大地に向かって訴え、「貞潔ならば大地が自分を受け入れてほしい」と願いました。

すると、女神グラニーが現れ、シータの貞潔を認めて大地の中に一緒に消えていった。

こうして、ラーマはシータと二度と出会うことはなく、嘆き苦しみ、その後妃を迎え入れることはなくこの世を去った。

 

こうしてラーマーヤナの物語が終わります。

 

 

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ラーマーヤナの最後は実際は違う?

ラーマーヤナの最後は実際は違う?

ラーマーヤナの最後のシータとの永遠の別れ、実際は違うという話があります。

1巻と7巻が後世に作られて、2~6が最初に作られたのが理由だそうです。

 

ではどう違うのか?

最後の「シータが地面の中に消えて永遠の別れ」の部分が追加されたもので、本来はないそうです。

シータが身の貞淑を疑われて、それを火に飛び込むことで身の潔白を証明し、国に凱旋してハッピーエンド

が本当の終わりだったそうです。

併せて読みたい人物→【シーター】身の潔白を証明するために自ら火に飛び込んだインドの女神とは?

 

 

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まとめ: ラーマ王子はこんな方

まとめ: ラーマ王子はこんな方

今回はインドで一番有名な英雄ラーマ王子とその書籍ラーマーヤナについて紹介させていただきました。

物語って後から付け足されると印象が変わってしまいますね。

ラーマ王子とシータの永遠の別れはなぜ必要だったのか?考えてみると面白いかもしれませんね。

 

というわけで今回のまとめ

  •  ラーマ王子はヴィシュヌ神が人間に転生した姿
  •  4人の兄弟がいるが、仲は良好
  •  試練を乗り越え、シータ王女と結婚
  •  策略によって国を追い出される
  •  シータ王女をラークシャサ族に誘拐される
  •  ヴァナラ族の協力を経てシータを発見
  •  ヴァナラ族との激戦の末、シータを救出
  •  ラーマはシータの貞潔を疑う
  •  シータの貞潔の証明後、国に凱旋
  •  国民の疑惑の末、シータと永遠の別れになる

 

 

 

次のページからは「FGOのシータとラーマ」について軽く紹介していきます。

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